就職や転職でお世話になった方には、実を結ばなかったとしても、ご紹介下さったこととその労力に対して、感謝の手紙を送ります。
ここでは就職でお世話になったけど不採用になった場合のお礼状の書き方のポイントを、画像で説明していきます。
手紙の基本構成
前文…起首(拝啓や謹啓など)、時候・季節の挨拶、安否の挨拶
↓
主文…用件
↓
末文…締めの挨拶、結語(敬具や謹白、かしこなど)
↓
あとづけ…日付、署名、あて名
書き方のポイント
お骨折りが無駄になったお詫びを丁寧にすることが大切です。
あくまでも自分に非があったということを伝えます。
そして結果は思わしくなかったけれども、その人のお力添えやお口添えがあったからこそその会社の人事の方と面会できたり、ということを報告しましょう。
文例
1枚め
2枚め
拝啓
①天高く、気持ちの良い日が続いております。
②山田先生、先日は私の就職のことで大変お世話になりありがとうございました。
③せっかくご推せん頂きましたが、私の実力不足のため不採用になりました。
④しかしあのような大きい会社の人事部長様に面接願えたのは、
⑤ひとえに先生のお力添えあってのことと感謝しております。
先生にはご迷惑をおかけすることとなり本当に申し訳ありません。
このような結果にはなってしまいましたが、
貴重な体験をさせて頂いたと思っております。
心より御礼申し上げます。
今後共ご指導くださいますよう重ねて申し上げます。
⑥時節柄お体大切にお過ごし下さいませ。
⑦かしこ
平成三十年十月二十日
田中和子
山田太郎先生
書き換え例
①⑥その季節のその気候によって変えます。書く日の気候で構いませんので、ご自分の言葉や感覚で書きましょう。
①こちらは前略でも良いかと思います。頭語と結語はセットで使います。拝啓で始めたら、結語は敬具、敬白またはかしこになります。謹啓なら謹白などがあります。前略は草々、もしくは早々となります。
前略
先日はお忙しい中~
と本文にそのまま入り、⑦結語は「草々」となります。
書き出しと結びの言葉 9月編
書き出しと結びの言葉10月編
書き出しと結びの言葉11月編
②
・私の就職のためにお骨折り頂き、まことにありがとうございました。
・この度私の就職のことでわざわざご足労まで頂き、まことにありがとうございました。
③
・せっかくご紹介いただきましたが
・先生からお口添えいただきましたが
④
・希望の会社の人事の方にお会いできたのは
⑤
・これもひとえに〇〇様のお口添えのたまものと、感謝いたしております。
・ひとえに〇〇様のご配慮(ご厚情)あってのことと、厚くお礼申し上げます。
封筒の書き方、手紙の折り方はこちら
便箋について
こちらは12行のものを使っています。
行をあけるのは、ここをあけないといけないという決まりはありませんので、読む側に立って、見て読みやすいようにすると良いでしょう。
もし手元に15行のものかそれに近いものしかない場合には、1行ずつあけて書くか、詰めて書いて、段落を下げて書くときに1行あけるかすると良いと思います。
無地の縦書きの便箋は改まった手紙に最適ですので、10行のものと15行のものを2つ用意しておくと役に立ちます。
下書きは必須
必ず下書きをすること、これは必須です。
下書き用の便箋を用意されるのがおすすめです。らくがき帳など無地のものでも良いので、その下書きしたものが、そのままどの相手にどんな文章でいつ書いたか、などの記録にもなります。
「頂き」や「申し上げます」「お過ごし」などは重複しがちですので、下書きしたものを声に出して読んでみて、しつこい文章になっていないか、同じ言葉が繰り返されていないかをチェックしましょう。
字について
いざ便箋に書く字は一文字一文字、ゆっくりと書くと、丁寧に書くことが出来ます。
時間がかかるかもしれませんが、サラサラっと書いて間違えたりして書き直しするよりも、ずっと早く仕上がります。
まとめ
最後までお読みくださりありがとうございました。就職でお世話になった方へのお礼状を書く際にご参考になれば嬉しいです。