教育実習を終えてお礼状を書くときには、まずは何を書きたいのかをまとめましょう。
・自分が何をどう感じたか
・どんなことが印象に残っているのか(実習中の具体的な思い出)
・お世話になったことの礼
いろいろと書きたくなるとは思いますが、できるだけ簡潔にしてちょうどぐらいです。箇条書きにして、まとめると良いでしょう。
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手紙の基本構成
前文…起首(拝啓や謹啓など)、時候・季節の挨拶、安否の挨拶
↓
主文…用件
↓
末文…締めの挨拶、結語(敬具や謹白、かしこなど)
↓
あとづけ…日付、署名、あて名
校長先生宛
校長先生あてには特にあらたまった文章で、実習での全体的な印象と、今後の抱負を書きます。
1枚め
2枚め
拝啓
菊花の候、皆様におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
〇〇高校の教育実習では、校長先生を始め多くの先生方に大変お世話になりました。先生方、生徒の皆様からたくさんの学びをいただき、忙しく充実した三週間でした。
自分が〇〇高校在学中には気づかなかった、先生の洞察力、生徒一人ひとりの性格を理解した上での接し方など、間近で見ることができた貴重な体験でした。
実習中、研究授業など、至らなかった点が多く、それでも根気強くご指導頂いたこと、深く感謝しております。
今後もこの実習を胸に勉強に励みます。本当にありがとうございました。
これから寒くなりますが、皆様のご健康と〇〇高校の益々のご発展をお祈り申し上げます。
敬具
12月の手紙の書き出し結びの言葉
1月の手紙の書き出し結びの言葉
2月の手紙の書き出し結びの言葉
指導してくださった先生宛
直接指導してくださった先生宛には、思ったことや実際に交わした会話などで印象に残ったことを書きましょう。
1枚め
2枚め
拝啓
空が高くなりすっかり秋らしくなりました。山田先生、お変わりなくお過ごしのことと思います。
〇〇高校での教育実習では山田先生に大変お世話になりありがとうございました。
わかりやすい授業の裏側に、陰ながら事前の準備があり、また簡単そうに見えた生徒への指導には、生徒一人ひとりの性格や気持ちに対するあたたかい配慮が感じられ、とても貴重な経験をさせて頂きました。
実習中、研究授業など至らなかったことが多く、それでも根気強く的確にアドバイスを頂き、心より感謝申し上げます。
季節の変わり目ですので、お忙しいと思いますがくれぐれもご自愛下さい。
敬具
1枚目の6行目、「中央高校での教育実習では」のあと、そのまま続けて「山田先生~」と書いても良かったのですが、手紙では相手のお名前が下に来るのはあまり良くないとされています。
その理由から、行を変えて「山田先生~」と書きました。
今後の抱負などを書かれても良いですね。
例:教員採用試験、実習のことを思い出して、良いご報告ができるよう頑張ります。
封筒の書き方、手紙の折り方はこちら
便箋について
基本的にこういった改まったお礼状を書く場合には、絵柄や色の入っていない白い便箋を使います。
上に使った便箋は縦に罫線が入っているもので15行の便箋を使っていますので、詰めて書いて段落を下げて書くときに1行あけています。
こうすると読みやすいスッキリとした手紙になります。
9~11行の便箋だと、行をあけずに書いても2枚に収めるのは厳しいかもしれません。
もし9~11行の便箋しかない場合には、少し字を小さめに、でもあまりギュウギュウにならないよう字と字の間を気持ちあけて書くと、読みやすい手紙になります。
手紙は2枚に収めたほうが良いとされていて、短すぎるのも寂しくその場合は1枚に収めて2枚めに白紙の便箋を付けて出すとされています。
逆に3枚になるほど長いものは、受け取った方が読み疲れがするとのことから、あまり良しとされていません。
でも、書きたいことがあり、特にこういった教育実習でお世話になったなどの場合には、それも喜んでもらえると思います。
3枚にまで及ぶ場合には、最後のページにあとづけ(日付、署名、相手の名前)だけというのは失礼とされていますので、3枚目に末文(締めの挨拶)が来るように仕上げるよう気をつけましょう。
下書きは必須
必ず下書きをすること、これは必須です。
下書き用の便箋を用意されるのがおすすめです。らくがき帳など無地のものでも良いので、その下書きしたものがそのまま「どの相手にどんな文章でいつ書いたか」という記録にもなります。
「頂き」や「申し上げます」「お過ごし」などは重複しがちですので、下書きしたものを声に出して読んでみて、しつこい文章になっていないか、同じ言葉が繰り返されていないかをチェックしましょう。
そして必ず相手のお名前の字が間違っていないかを何度も確認し、清書をしましょう。
清書の前に→手紙を書く時の便箋の使い方
字について
いざ便箋に書く字は一文字一文字、ゆっくりと書くと、丁寧に書くことが出来ます。
時間がかかるかもしれませんが、サラサラっと書いて間違えたりして書き直しするよりも、ずっと早く仕上がります。
まとめ
最後までお読みくださりありがとうございました。教育実習のお礼の手紙を書く際にご参考になれば嬉しいです。